2014年12月24日。この日、確かに自分はヒマだった。
世間的にはこの日はクリスマスイブなわけだけど、曜日的には普通の平日でカミさんも仕事納めまでは東京に戻ってこない。けれども、自分はすでに年内の仕事が終わっていたので特にやることもなく。
と、いうわけで何もないなら自分でやることを作ろうと、近場にありながら中々行く機会のなかった和田峠に行き、八王子から相模湖方面へ行くことにする。
ただせっかくのクリスマスだし、普通に峠を越えるだけでは面白くない。なので今回は、キャンピングストーブを持っていき、峠でお湯をわかしてアツアツのコーヒーを淹れることを目標として設定。
ちなみにこの時持っていったストーブは、UNIFLAMEという会社が作っているネイチャーストーブというもの(今は実家に置いてきてしまっているので、写真でお見せすることができませんが…)。
これは「森に落ちている小枝や落ち葉・まつぼっくりなど身近な自然エネルギーを集めて愉しみ、燃やして愉しむエコストーブ」(ネイチャーストーブ | ユニフレーム アウトドア用品総合メーカーより)というコンセプトのストーブなので、燃料は持参せず火付け用の新聞紙だけをフロントバッグに詰め込む。今まで自宅で練習がてら火を起こしたことはあるものの、実地で使うのはこの時がはじめてだったのでかなりワクワクしながら出発する。
まずは輪行で移動し、人の乗り降りが少ない西八王子駅で下車。クリスマスケーキの販売準備などで忙しそうな店員さん達を横目に、いそいそと自転車を組み立てる。
そして甲州街道に沿って高尾方面に移動した後、町田街道入口を右折して東京霊園方向へ。そして都道521号にぶつかったところで左折すると、和田峠方面に向かう道となる。
この付近は童謡「夕焼け小焼け」がつくられた土地だそうで、確かに山あいの土地は夕方訪れるといかにも風情のありそうな佇まい。恩方のあたりまでは割合に平坦だけど、上恩方を過ぎたあたりから次第に山道っぽく傾斜が増していく。
ただ、恩方を過ぎた辺りで困ったことが発覚。どうやら和田峠は土砂災害のため通行止めになっており、和田峠より先、相模湖方面へは抜けることができないらしい。
※どうやら平成27年7月まで復旧工事が行われるようです。詳細は下記のHPを参照してください
※2016.1.16.追記
2015年12月8日をもって、和田峠の道路復旧は完了したようです。現在は通行可能になっているとのこと
とはいえ、峠までは行けるようだしここまで来たならとそのまま先へ。上恩方から先は人家も少なくなっていくが、そのどれもが昭和を色濃く残す味のある建物たち。ただ味がある一方で峠が通れないせいか人通りも少なく、風情よりも寂しさを感じつつ最後のバス停に到着。ここから先は道幅も狭くなり、バスも通れない峠道となる。
(このバス停を過ぎて細い道に入ると、いよいよ和田峠のはじまりです)
さてこの和田峠、距離は決して長くはないが結構な坂道で、ヒルクライム好きにはたまらない峠らしい。その前評判は伊達でなく、峠に入っていくらもいかない内に、それまでとは一線を画する斜面となり、峠が本気を出してきたことを実感する。
(和田峠の道中。ちなみに荷台にぶらさがっている飯盒は、お湯をわかすために持ってきていました)
さらに途中にはえげつないヘアピンカーブも出現。自分はそのあたりでギブアップして後は自転車を押して歩くことに。けれども幸い歩く距離はそこまで長くなく、バス停から3kmほどで峠に到着。
(東京都内でも、少し山に入ると雰囲気は随分と変化します)
(どうにか和田峠まで到着!!)
和田峠からは陣馬山山頂へ行くこともできるが、やはり通行止めの影響か自分以外に人の姿はない。さっそくお湯をわかそうと小枝や落ち葉を集めるが、予想に反して霜が降りてしまっており、どの枝もしっとりと湿っていてこれを燃やすのは相当難儀しそうな状態。こりゃアカンかなと思いつつ火付けにチャレンジするものの、案の定白い煙が上がるばかり。結局火付け用の新聞紙を使い切っても、安定した火種を作ることができず…まだまだ精進が必要だなと思いつつ、今回は火を付けるのをあきらめて、水でコーヒーを淹れて一服。
こうしてコーヒーを飲んだ後、若干の挫折感を持ちながら和田峠を後にする。
途中、高尾で少し早目の年越しそばを食べ、2014年の自転車乗りはこれにてオシマイ。
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今まで過去に自転車で訪れたあちこちのことを書きとめてきましたが、これで昔話はおおよそ終わりとなります。
次回は、今日から出かける渡良瀬・日光のことを書こうと思っています。まずはそのために、というものでもありませんが、今回の自転車旅行を楽しんでこようと思います!
それでは、行って参ります~