日焼けでヒリヒリする中、何でこんなことやりだそうとしたんだかと思い始めていた。
日焼けはもう軽い火傷のような状態になっており、満足に眠ることもできないまま漫喫を出発。
けれども、自分が漕がないことには帰ることもままならないしと気合を入れて平塚から相模湾沿いを鎌倉方面へ。江の島を超えて、10時前にはどうにか鎌倉に到着。
(鶴岡八幡宮にて)
(当時はまだ、大銀杏も健在でした)
休憩がてら鶴岡八幡宮、鎌倉大仏を見学した後は、早く帰ろうと地図上では最短ルートとなる鎌倉から町田へと向かい、多摩丘陵を超えて府中へ帰るルートを選択。
けれども、今思えばこれも失敗だった。
決して険しい斜面ではないけれど、丘陵という位だから坂道はけっこう長い。しかも町田を過ぎた後は、コンビニも殆んど見つけることができない。
日焼けの痛みはもうシャレにならなくなっており、自動販売機を見つけては水を買い、それを飲むだけでなく体にかけ、少しでも体を冷やそうとする。けれども友人ともども魔法瓶も持っておらず、買った水は炎天下ではすぐにお湯になってしまう。
この頃にはもう2人とも無言で、ただひたすら自転車を漕ぐだけ(と、いうよりも正確には押すだけ)。
(2人もいっぱいいっぱいで、この頃は写真を撮る気力ももうなくなっていました…)
けれども止まらなければその分は移動できるわけで。
15時前くらいには多摩丘陵を抜け、ついに多摩川河川敷まで戻ってくることができた。
その辺りは日常生活でもちょいちょい乗っているエリア。
「ついに戻ってこられた!!」
そのような思いで残る力を振り絞り、どうにかこうにか自宅に帰る。
友人と別れた後はすぐさま水風呂へ。
体はほてりまくり、筋肉痛もひどくなってきてしゃがむのもしんどい状態。
けれでも自分の力だけで、今まで想像したこともない長距離を移動することができた達成感。
それと結構しんどい時が多かったけれど、もう少し自分で工夫すればもっと快適に旅ができたんじゃないかという感触。
現金なものだけど、つらいことが過ぎ去れば楽しかったことばかり思い出され、すっかり自転車での遠出に味をしめた自分は、水風呂の中で次はどこへ行こうか考えていた。
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そんなこんなで、この時はとにかく勢いだけで遠乗りしたようなものでしたが、これをきっかけに私は自転車にどっぷりはまることになってしまいました。
何のノウハウもなく挑戦してしまったこともあり、この時の遠出が一番しんどかったように思います。けれどやはりすべてが新鮮で、この時の楽しさ、しんどさは今でも鮮明に覚えていますね~