昨日は、再び桶川に行ってきました。
先月、荒川沿いを熊谷まで走った時に見つけた旧陸軍桶川飛行学校*1。あいにく公開日は土日のみとなっており、前回訪れた時は中に入ることはできませんでした。
なので今回は改めて、内部をじっくり見学するつもりで出かけてきました。
さてまずは、すっかり馴染みとなった荒川サイクリングロードを使って川沿いに北上。
(天気も良く、木陰から日なたに見るとその光陰の対比がとても美しかったです。特別でもない普通の道でしたが思わずパチリ)
そして飛行学校に行く前に、ホンダエアポートにも寄り道を。
このホンダエアポートの前身は旧陸軍の飛行場で、当時は川田谷飛行場と呼ばれていたそうです。滑走路などの設備は勿論大分異なりますが、この飛行場でセスナ機を見ていると、往時の姿が目に浮かぶよう。
(滑走路とセスナ機。ちなみに同飛行場では遊覧飛行も受け付けているようでした。面白そうと思って調べてみたのですが、一番リーズナブルな20分の遊覧飛行でも25,000円ほどかかるみたいです)
(こちらが遊覧飛行に関するリンクです。一度機会があれば乗ってみたいものですが、痛い出費となるのでどうしたものか……うーむ)
こうして飛行機をしばし眺め、気分を高めた所で飛行学校へ。
(こちらが昭和12(1937)年の創設時に建てられた兵舎跡です。この内部を利用して、各種の展示を行っていました)
(敗戦後、この兵舎は進駐軍の兵舎や大陸からの引揚者の住居としても利用されていたそうです。その関係で改築された箇所もありますが、基本的な構造は変化していないとのことでした)
(天井を見てみると、引揚者の方が目張りのため貼り付けた新聞紙がそのまま残っていました。戦争の歴史だけでなく、戦後史の断片も今に伝えているかのようです)
(当時のままで残っている厠。軍隊生活では、厠の中だけが唯一の1人になれる空間だったという述懐をよく目にしますが、実際の兵舎を見てみると確かにそうだったろうなと思います)
(なんというか、本物が持つ問答無用の説得力に圧倒される思いでしたね)
上述の通りここは土日限定で公開されており、公開している時は「旧陸軍桶川飛行学校を語り継ぐ会」の方がボランティアでガイドをしてくれます(時間は午前十時から午後四時まで)。
ガイドして下さる方はかつてこの学校で学んだヒコーキ乗りだった方や、子供の時からこの学校の近くに住んでいた方などで、当時の様々なお話をして下さいました。
(内部はこのような具合で、会員の方お手製の展示と一緒に、ビデオ上映が行われていました)
ガイドの方々のお話を伺っていると、学校での生活や特攻出撃の過程など、当時の立場や個々人の考え方によって同じ話でも随分と印象が異なり、時にはまるで違う話を聞いているようなこともありました。
よく「歴史の真実」などと軽々しく言ってしまいますが、月並みですが真実は人の数だけあるんだなぁ、と思った次第です。
さてこの飛行学校跡ですが、やはり建築から70年以上経過したこともあって老朽化や風化が著しく、場所によっては崩落してしまっている部分すらありました。
そのため現在、桶川市やものつくり大学の協力を得ながらこの施設を維持していこうとする取り組みが始まっているとのことです(私も微力ながら寄付してきました)。
すべてを後世に残し続けるのは不可能にしても、なくなってしまったものは蘇らせることはできませんしね、せっかくここまで残ったのなら、残し続けようとする事は大切と思います。
(最後に、語り継ぐ会のHPも紹介します)
とまぁこのような具合で、昨日は珍しく真面目に考え込んだ休日となりました。そして今日は一転して遊び倒してきたのですが、今日のことはまた改めてまとめたいと思います～
追伸
それと先ほどカウンターを見てみたら、なんと10,000人を越えていました!! ご覧になった皆さん、どうもありがとうございますm(_ _)m
最初は10,000人なんて、1年かけて達成できたらいいなー、位に考えていましたね。なので5カ月程で10,000越え、というのがどれ位のモノなのかはよくわかりませんが、とにかく思った以上に早く目標の1つが達成できて感無量な感じです。
これからも頑張っていきたいと思います!
*1:桶川飛行学校は旧陸軍の航空兵を育成する熊谷陸軍飛行学校の分教場として、昭和12(1937)年に開設されたものです。そして戦争末期にはこの地でも特攻隊が編成され、ここから特攻に出撃していった方もいるようです。
