自転車で行ってきた。

過去訪れたあちこちのことなどを、備忘録的に書いていきます。

(2015.8.3~8.6)ローカル線の旅 to 猫の村!

前回記した鳥来以外にも、台北郊外をぶらぶらとしておりました。

 

今回私たちが訪れたのは、台北から東に1時間程の瑞芳〔ルイファン〕から菁桐〔ジントン〕を結ぶ平渓線というローカル線の沿線です。台北から気軽に行けることもあり、台北の人々も多く訪れる人気スポットとなっておりました。

ちなみにこの平渓線沿いを楽しむつもりなら、周遊券が販売されているのでこれを使うとお得です。

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(これは見ての通り平渓線に1日乗り放題となるキップで、台北駅構内でも販売されているようです。価格は印刷を見ると64元らしいのですが、瑞芳だけなのか、ひょっとしたら最近値上がりしたのか、私たちが瑞芳駅でこの周遊券を購入した時は80元でした)

 

さて、平渓線の沿線はどこも味わいのある老街ばかりで良かったのですが、まず訪れたのは瑞芳のすぐ隣の猴硐〔ホウトン〕駅。

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(猴も鳥来のように、川沿いにある小さな町です)

 

この村はかつて炭鉱の町として栄えたそうですが、今では廃鉱のため採炭は行われていません。その代わり近年では「猫の村」として村興しに取り組んでいるとのことで、村全体で100匹余りの猫が生息しているらしいです。

 

そんな猴駅で下車すると、早速このような看板が。

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(村全体の案内図)

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(よくわかりませんでしたが、どうやらこの6匹は有名猫のようですね)

 

このように村は全体的に猫プッシュ!!という感じでほんわかなのですが、一方でこれらの看板のすぐ隣にはこんな掲示もされています。

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「空襲」という言葉が物々しさを出しておりますが、実は台湾では1978年以来「万安演習」と称する防空演習を不定期に実施しており、空襲警報が鳴ったら民間人もすぐに退避しなくてはならず、この看板はその経路を図示したものみたいです。

空襲警報の発令中は交通機関も規制されるらしく、もちろん観光客も訓練を無視して出歩いていると、軍や警察関係者に制止されるそうです(観光客への対応がどうなるかは良くわかりませんでしたが、退避指示を無視した場合、3万~15万元の罰金が課せられるとのこと)。

 

想定している事態は、もちろん大陸中国による攻撃。大陸に面する金門島では夜間空襲に備えた灯火管制の訓練まで実施しているとか。他の要素のほんわかさに対し、この看板だけが異彩を放っているようで、色々と考えさせられました。

 

考えさせられたといえば、駅のすぐ前にはかつての選炭工場の廃墟が残されています。

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(朽ちるに任せる、といった塩梅で、かつての盛況は偲ぶべくもなく)

 

この工場、案内板を見るとどうやら1970年代までは稼働していたようですが、元々は日本統治時代の1920年代に、日本によって設立された工場だったそうです。

台北の街を見ていても感じますが、良くも悪くも日本による統治の面影は台湾のそこかしこに残されています。日本による統治の影響は、中にはこの工場のように、日本が撤退した後の台湾が経済発展していく土台となった側面もあったのでしょう(このような植民地支配の肯定的な側面を重視する考えを、植民地近代化論と呼ぶのだとか)。とはいえそれだけで植民地化を正当化できるかとなると、それもまた違うのでしょうね。

まぁこのブログは小難しいことを考えることが主眼ではないですけど、前掲の大陸中国との緊張関係を窺わせる看板といい、猴硐では猫以外にも、色々と考え込まざるを得ないものを見ることになりました。

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(廃鉱となった炭鉱入口。私たちは平日に行ったのでお休みでしたが、週末ならこの炭鉱に入ることのできるトロッコに乗れるみたいです ※ちなみに料金は150元とのこと)

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(色々と考えることはありますが、そういう事とは関係なく空は青かったです)

 

 

さて小難しいことはここまでにして、何はともあれ猴にはたくさんの猫がいます。

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(改札を出てすぐに、第一猫人発見!!)

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(こんなとこにも)

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(あんなとこにも)

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(とにかく歩けば、そこかしこに猫がいます)

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(中には生後3カ月くらいの子猫もいました)

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(とにかく、猫好きにはたまらないと思います!!)

 

※なお近年では観光客が増えすぎたため、ゴミの放置、犬を連れ込むこと、猫に人の食べ物を与えること、フラッシュを用いて猫を撮影すること、住民の迷惑になるような騒ぐ行為などが問題になっているようです。猴を訪れる際は、これらの注意事項に注意して下さいね

 

またこれらの猫だけでなく、村のあちこちには可愛らしい看板や壁画もあり、村をぶらつくだけでも飽きることがありません。

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(村の入口にある案内板)

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(猫の足跡的な)

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(村の高い所にある壁画的なもの)

 

平渓線はほぼ1時間間隔で運行されているため、1日で沿線各地を巡ろうと思ったら1時間ごとに移動する必要があります(私たちは台北から離れた鳥来から来ていたこともあって、少し駆け足な感じになってしまいました)。猴は小さい村ですが、1時間だけだと少し慌ただしくなってしまう感じでしたね。屋台なども結構あるので、2時間位時間をとって、のんびり見て回ってもいいと思います!

 

さて次回は、平渓線沿いのほかの街についてまとめてみようと思います~

 

※平渓沿線についてのほかの記事はこちらです。

samayoicyarinko.hatenablog.com

 

※その他の訪れた場所のことはこちらにまとめました。

samayoicyarinko.hatenablog.com

samayoicyarinko.hatenablog.com

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